【日記の最新記事】
道がいくつも交差する辺り一帯は昔の沼地跡。その一角にある古いビルの窓にびっしりと張り付いているのは老人たちの顔だった。夕暮れが近づくと老人達は妖怪に支配され街中の闇に消えて行った。黒い大きな鳥が一羽、沼地を見下ろす丘に舞い降りた。鳥は闇から漏れて来る青い光を追った。
時を降りて来た七重はまだ夢うつつであった。
2005年12月26日
2005年12月19日
水面に氷
首相官邸を囲む意匠としてしつらえた水路、ここにはメッセンジャーが良く訪れるが、寒波に襲われて氷が張っている。
2005年12月10日
2005年11月05日
絡み合う妖怪
妖怪「りり」と妖怪「ぐぐ」が、衆目の前で絡み合っていた。薄気味悪いうなり声を出して、吐き気を催すようなにおいが立ち込めている。
妖怪「リリ]は身に付けているものに気遣うことは全く無い。髪は無造作に結わえられ、逆立つように飛び跳ねている無様なものだった。
妖怪「リリ]は身に付けているものに気遣うことは全く無い。髪は無造作に結わえられ、逆立つように飛び跳ねている無様なものだった。
2005年10月28日
妖怪「トト」の旅立ち
妖怪「トト」は疲れていた。古い記憶を辿って西国に旅立った。
他の妖怪は不思議な気持ちで妖怪「トト」を見送った。
他の妖怪は不思議な気持ちで妖怪「トト」を見送った。
2005年10月20日
「クチラ」
妖怪「クチラ」は、大声で自分の存在を訴えていた。いつも大声を出している。自分の存在が希薄になることを知っているので、そうするのだ。
他の妖怪も「クチラ」には近寄らない。
人間であった時に既に、疎ましい存在に成り下がっていた。誰からも嫌われて、どこにも定住できず、落ちるべくして落ちてきた老人妖怪なのだ。
老人と妖怪の意識が交錯するときに嫌悪感が沸くものだが「クチラ」はもうこれ以上どこへの行かずにすむと言う安堵感からか、嬉々として、意味もなく薄ら笑いを浮かべていた。
他の妖怪も「クチラ」には近寄らない。
人間であった時に既に、疎ましい存在に成り下がっていた。誰からも嫌われて、どこにも定住できず、落ちるべくして落ちてきた老人妖怪なのだ。
老人と妖怪の意識が交錯するときに嫌悪感が沸くものだが「クチラ」はもうこれ以上どこへの行かずにすむと言う安堵感からか、嬉々として、意味もなく薄ら笑いを浮かべていた。
鳥
快晴の下、赤坂山王パークタワーの最上階の周りを大型の鳥が旋回する。鋭い目は地上への出口を注視する。
2005年10月19日
蚊
秋が深まる中、一匹の蚊、姿からして藪蚊のようだが、不思議とハシビロコウの周りを纏わりついている。メッセージを上手く伝えられないらしい。
2005年10月14日
蜆蝶(しじみちょう)
今朝、現れたのはシジミ蝶。赤い花に誘われて寒い秋空の中を、メッセージを持って来てくれた様だ。
妖怪「リリー」は、ちょん髷のヘアスタイルで自分が昔、刃物で生きてきたことを思い出そうとしているようだ。
妖怪「リリー」は、ちょん髷のヘアスタイルで自分が昔、刃物で生きてきたことを思い出そうとしているようだ。
ハエ捕り蜘蛛
ハエ捕り蜘蛛が現れた。非常に小さいサイズの蜘蛛で、それでもこの種の蜘蛛ならではのすばしっこさでちょんちょんと歩き回る。
先日のゴキブリに続いてのメッセンジャーだ。
先日のゴキブリに続いてのメッセンジャーだ。
2005年10月12日
がさつ
妖怪「リリ」のおつむの出来は最悪に近い。
もともと論理的に考えることが出来ない。それでいて、自己顕示欲は強い。く、見かけ体裁だけ、人並みにしたいものだから、いつも小さいミス、大きいミスを繰り返している。
がさつ。この妖怪女ほどがさつと言う言葉が当てはまる存在はない。
どこかの原人の血がそのまま流れているようだ。
もともと論理的に考えることが出来ない。それでいて、自己顕示欲は強い。く、見かけ体裁だけ、人並みにしたいものだから、いつも小さいミス、大きいミスを繰り返している。
がさつ。この妖怪女ほどがさつと言う言葉が当てはまる存在はない。
どこかの原人の血がそのまま流れているようだ。
2005年10月09日
乃木坂の主
乃木坂の頭上にある雲は殆んど動かない。雲と言うより天空に作られた陰のようなものだ。
陰の下には主の存在。
主の動きは鈍かったが有無を言わせない強いものだった。
陰の下には主の存在。
主の動きは鈍かったが有無を言わせない強いものだった。
2005年10月08日
ゴキブリ
ハシビロコウは西国にいた。メッセンジャーがゴキブリの姿で現れる。どこからのメッセンジャーかは分からない。地磁気の影響が出ている。闇の世界の秩序にも変化が出ているようだ。
ゴキブリは間もなく殺虫剤で追われる羽目に。
しかし、この深夜に何を伝えるのだろうか。
ハシビロコウは部屋を変えた。多分、それがメッセージだったのだろう。危険な部屋から場所を変えること。それが結果であった。
ハシビロコウには思い当たることがあった。夥しい数の鳥の死骸が横たわっていた。その光景はほんのいっとき前のことであった。苦痛の響きが空間に満ちていた。手繰られた憎悪のようなものであった。
ゴキブリは間もなく殺虫剤で追われる羽目に。
しかし、この深夜に何を伝えるのだろうか。
ハシビロコウは部屋を変えた。多分、それがメッセージだったのだろう。危険な部屋から場所を変えること。それが結果であった。
ハシビロコウには思い当たることがあった。夥しい数の鳥の死骸が横たわっていた。その光景はほんのいっとき前のことであった。苦痛の響きが空間に満ちていた。手繰られた憎悪のようなものであった。
2005年10月02日
地震
地震が多い。
地震の前後に、これまで繰り返されてきたことが、また始まっているが、今度ばかりは様子が違う。小さな生き物だけが感じ取れたこと。虫や魚は騒ぐのがこれまでの常。地面の下から次々と姿を現していたこれまでと違う。地呻りとでも呼ぶべきか。
地震の前後に、これまで繰り返されてきたことが、また始まっているが、今度ばかりは様子が違う。小さな生き物だけが感じ取れたこと。虫や魚は騒ぐのがこれまでの常。地面の下から次々と姿を現していたこれまでと違う。地呻りとでも呼ぶべきか。
なまず
なまず(鯰)は既に幾年もの間に渡って沼地に潜んでいた。その界隈は自分の場所だと思い込んでいた。主のような大口をあけて、仕事でもしているかのように、俳諧していた。
悪霊を飲み込んでも飲み込んでも、なまずは満足できなかった。
何でも口に入れて、消化出来ようが出来まいが、吐き出すことはなかった。
なまずは既に妖怪に姿を変えていた。
なまずは妖怪「リリ」を粘っこい唾液を垂れ流したまま、横に大きく開いた口で、「リリ」を銜えていたが、飲み込むのは容易でなかった。
決して諦めたのではないが、一旦口を離して、また銜えに来ると言う様子を繰り返していた。
悪霊を飲み込んでも飲み込んでも、なまずは満足できなかった。
何でも口に入れて、消化出来ようが出来まいが、吐き出すことはなかった。
なまずは既に妖怪に姿を変えていた。
なまずは妖怪「リリ」を粘っこい唾液を垂れ流したまま、横に大きく開いた口で、「リリ」を銜えていたが、飲み込むのは容易でなかった。
決して諦めたのではないが、一旦口を離して、また銜えに来ると言う様子を繰り返していた。
神宮の反撃
神宮に巣食う存在は何だろう。極めて強い気が風を貫いて赤坂に吹き込んでくる。
「トト」にも分かるらしく、飛び跳ねていた動きを止めて辺りを窺う。
龍族の反撃なのか。ハシビロコウには痛みのないエネルギー波であったから、龍族のものかもしれない。
「トト」にも分かるらしく、飛び跳ねていた動きを止めて辺りを窺う。
龍族の反撃なのか。ハシビロコウには痛みのないエネルギー波であったから、龍族のものかもしれない。
むさぼりあい
貪り合いが始まっていた。不気味な目を持つ妖怪「リリ」は異端の妖怪の一つで、全身に返り血のにおいをまとっている。そしてこれまで閉じていた本性の目を開いた。目の中にもう一つの目が開いたのだ。
今までの動きとははっきり違うものになっていた。
これまで感じたことのないような欲望の気配が噴出してきた。
ヤドカリという生き物の動きに似ている。ヤドカリ妖怪「リリ」が遂に殻の外に出てきたのだ。
その目は次の餌食を探し始めていた。
厄介な侵入者が現れたものだと嘆く声が、別の方角から漏れてくるのが、ハシビロコウには分かった。
妖怪「リリ」こそが、武士か侍かの気配を漂わせていたそのものだった。
今までの動きとははっきり違うものになっていた。
これまで感じたことのないような欲望の気配が噴出してきた。
ヤドカリという生き物の動きに似ている。ヤドカリ妖怪「リリ」が遂に殻の外に出てきたのだ。
その目は次の餌食を探し始めていた。
厄介な侵入者が現れたものだと嘆く声が、別の方角から漏れてくるのが、ハシビロコウには分かった。
妖怪「リリ」こそが、武士か侍かの気配を漂わせていたそのものだった。
侵入者
ハシビロコウのくびがぐるっと回った。
悲しい老人達のガーデンには、異なる素性の存在があった。別の妖気も充満させていた。
誘われるように沼地に下りてきたそのものたちも既に妖怪に変質していたが、明らかに老人達のそれとは異質なものであった。
時空のゆがみから突然、姿を現したものだった。
何かからの追跡をかわすためにここへ侵入してきたのか、何かを求めて侵入してきたのか、ゆがみのエネルギーに振り回されて意図せず姿を現したのか。
ハシビロコウの視線は再び注意深く、異質な侵入者を追い始めていた。そのものたちは闇の勢力の何処に存在するものなのか。老人妖怪との関係はどうなっているか。
これまで妖怪と一括りにしていたが、目が慣れると明らかにそれらは別の存在であることが分かった。最初、ガーデンに舞い降りた時はその違いが分からなかったのだ。
次の龍族のメッセージが待たれる。
悲しい老人達のガーデンには、異なる素性の存在があった。別の妖気も充満させていた。
誘われるように沼地に下りてきたそのものたちも既に妖怪に変質していたが、明らかに老人達のそれとは異質なものであった。
時空のゆがみから突然、姿を現したものだった。
何かからの追跡をかわすためにここへ侵入してきたのか、何かを求めて侵入してきたのか、ゆがみのエネルギーに振り回されて意図せず姿を現したのか。
ハシビロコウの視線は再び注意深く、異質な侵入者を追い始めていた。そのものたちは闇の勢力の何処に存在するものなのか。老人妖怪との関係はどうなっているか。
これまで妖怪と一括りにしていたが、目が慣れると明らかにそれらは別の存在であることが分かった。最初、ガーデンに舞い降りた時はその違いが分からなかったのだ。
次の龍族のメッセージが待たれる。


